新任リーダー向けの経験機会の階段を相手に合わせて用意する
こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
新任リーダー向けに必要となる経験機会の階段についてまとめます。
経験機会の段階
リーダーになると「担当範囲をなんとかする」という役割になるため、まるっとざっくり任されがちです。
一方で、初めてリーダーを担当をした場合に放任で理想の状態に至ることができる人はわずかでしょう。
そこで、相手に合わせて必要となる経験機会の階段のタイプを3つにわけてみます。
- 階段1 施策推進のリーダーシップ
- 階段2 目標達成のリーダーシップ
- 階段3 結果責任のリーダーシップ
階段1 施策推進のリーダーシップ
必要なゴールを示し、どのような方法で達成するのかを明示します。
任意の施策を推進し、目標の達成まで導く活動を推進するリーダーシップを発揮してもらう段階です。
例えば
- ゴール - 採用において選考面接が属人的なため、選考担当をスケール可能にする
- 施策 - 構造化面接を導入する
というような内容を明示し、この活動のリーディングを任せるような形です。
階段2 目標達成のリーダーシップ
必要なゴールのみを明示し、達成するための施策の検討は委譲します。
例えば
- ゴール - 採用において選考面接が属人的なため、選考担当をスケール可能にする
を明示し、このゴールを達成するための施策方針を自由に検討してもらい、活動のリーディングを任せるような形です。
階段3 結果責任のリーダーシップ
役割を明示し、その範囲におけるゴールの設定、達成するための施策の検討は委譲します。
例えば
- 役割 - ウェブエンジニアチームの採用責任者
を明示し、この役割における課題選定およびそのゴール設定、そして施策のリーディングを任せるような形です。
ポイント
相手のレベルに合わせた段階から任せる
リーダー未経験の相手にいきなり階段2や階段3から任せるのは相手にとって難易度が高すぎる可能性があります。
- 階段1を未経験の人には階段1から
- 階段2を未経験の人には階段2から
- 階段2まで経験済みであれば、階段3から
というのがおすすめです。
なお、経験自体は業務上な正式な経験以外から得られている場合もあります。例えばコミュニティ活動でのリーダーシップなどです。
仮に、階段1すら未経験の人に、どうしてもいきなり階段2〜階段3からスタートしてもらいたい場合は、それ相応にサポート量を増やす必要があるでしょう。
期待値を明示する
どの階段から登ってもらう場合でも、期待値の明示が必要です。
- 相手に階段1〜3のどの範囲を求めているのか?
- その役割にどのような範囲の内容を求めているのか
- どこまでの裁量があるのか
などについて任用時にすり合わせておきましょう。
また、リーダーの業務は、事前に手順が決まっているようなものではなく、自分で考え、明らかにしていくような範囲が多いことも知らせておく必要があるでしょう。
定点観測で介入判断をする
相手の前提に合わせてどの階段からスタートしてもらうか決めた上で、定期的に相手の状況を確認しておきましょう。
当初想定よりも遅れが大きい場合、もう少し支援範囲を広げる必要がでてきます。
例えば、「何がわかっていないのかわからない」くらいの状態だと本人では前に進むことができません。
理想的にはすべての範囲を任せたほうが本人にとっての成長範囲は広がります。また、任せる方としても楽です。
それはあくまでその人が「なんとかできる」場合です。未経験の状態からまるごと任せてなんとかできる人はどちらかというと例外です。
任せる時点、任せたあとも含めて相手のレベルに合わせた支援をしていきましょう。
まとめ
新任リーダー向けの経験機会の階段についてまとめました。
いきなり大きな役割に任用するとかなり手厚い支援が必要になります。
そのためにも、
- タスクフォースなど小さなリーダー経験をメンバーのうちから経験できるようにする
- 他のリーダー、マネージャーの活動に同席し、進め方を隣で見る経験の場を用意する
などをしていくのが好ましいでしょう。